〜栞Side〜


あたしが忘れたもの。


それは、優哉への誕生日プレゼント。



今日は優哉の誕生日なんだ。



別に部屋で渡してもいいんだけど


それは、もう1つの方で


学校では、奈緒と光輝クンと一緒に


プレゼントを渡すことにした。




驚くかな…?


あたしはウキウキしながらプレゼントを持ち


寮を出た。



ふと時計を見ると


遅刻ギリギリの時間。


最初に部屋を出るのが遅かったからなぁ…




急ごうと走りだした瞬間…





「…ッツ!?」


後ろから手が回ってきて


口を押さえられた。



「んー!!」


必死に手足をバタつかせて


抵抗するけど全く効果はなく。





優哉…ッ!!



あたしはそこで意識を失った。