「そうなんだ。良かった。」
安心したように言う岡本。
俺も誤解が解けたなら良かったけどさ。
…にしても栞遅くないか?
もうすぐHR始まるぞ?
俺はなかなか来ない栞を不思議に思い
それと同時に不安になってきた。
ガラガラ…
結局、栞はこないままHRが始まった。
HR中、俺は気が気じゃなかった。
遅すぎる。
何やってんだ?
HRが終わって光輝と岡本が
俺のところに来た。
「ねぇ。栞遅すぎじゃない?」
岡本が心配そうな顔をして言う。
だよな…
なんでこんな遅いんだ?
なにかあったのか?
「優哉。」
「なんだ?」
不安な俺に光輝が言ってきた。
「佐藤も居ないけど
これはどういう事だと思う?」
…なッ!?
ふと見た佐藤の机。
確かに居ない。
何もしてこなかったから
安心しきっていたのが
間違いだった。
…栞ッ!!
俺たちは教室を飛びだした。