「お前。それ。
 本気でいってんのか?」

だって??

・・・っ。

『…本気のわけねーだろ。
 そんなん俺だって美紅のこと大好きなんだよ。
 でも、俺【兄】なんかが好きだって言ったって、美紅には迷惑だろうし。
 だから、我慢しなくちゃいけねーだろ。』

「バカか!!」

バシッ___

慎吾が俺の左頬を殴った音。

その瞬間、俺は慎吾につかみかかった。



だって、そうじゃねーか。

俺は我慢しなきゃ。そうだろ?

『しょうがねーだろ!
 俺は、兄だから。我慢しなきゃ」


「・・・。」


何か言ってくれよ。


『おい!慎「なんでだよ。」

『は?』

「なんでお前が我慢しなくちゃなんねーんだよ」

『だから何度も言ってるけど兄弟だからで・・・』


「なんで兄弟だからって智が我慢するんだよ!」



それは・・・


「いいじゃねーかよ。思いを伝えるくらい。
 なんで兄弟だからって我慢しなきゃいけねーんだ?
 お前が美紅ちゃんのことをどれだけ好きかは俺が知ってんだよ!」


・・・・・。