「な・・・なんだってー!?」
・・・絶叫に近い、始まりでスミマセン。
あたしは、中野梨未(ナカノリミ)。
究極の平凡生活を送っている・・・高校2年生。
・・・って!
今のあたしはそれどころじゃない。
「梨未、頑張ってね」
「頑張るも何も・・・勝手に“家庭教師”に頼むことないでしょ!」
・・・そう、さっきの絶叫の発端はこれ。
“家庭教師”ってやつ。
いや、あたしも悪いんだけど・・・。
雑誌を読んだり、親友の沙良とメールしてたりしたしね・・・。
・・・けど!
「ママ。・・・あたし、家庭教師に頼まなきゃいけないほど成績悪かった?」
「梨未は悪くないわよー?」
ママは、そう軽快に笑って言う。
「っ・・・じゃあ、何で!」
あたしがそう言うと、ママはどこからか1枚の紙を引っ張り出した。