「にゃぁ~…」


振り返ると、やっぱりあのすくっ、とした姿のままで、鳴いてた。

…もしかして。


「迷子だったり?」

『にゃ…』


…猫語はわかんないけど、確実にしょんぼりしてるよね、今。


やっぱ、家に連れて帰る…べきだよね。
色々と恩人…恩猫さんだし。

「でもなあ…」


親にペット飼いたいなんて言ったことがなかったから、飼えるかどうかもわからない。


でも。


今こんなしょんぼり猫さんを置いていける――わけないし。


「家に、来る?」

「にゃあっ」


うーん、こんな元気な顔見せられたら、連れてくしかないよなあ。