「悠翔さん………別れよ……」



言われるより言った方が楽だから。



「雪……本気?」



悠翔さんが静かに言った。


"コクン"と頷く私。



「聖夜と紗雪は……私が……」


「ふざけんなよ!」



私の言葉を遮って、悠翔さんが怒鳴った。


体が"ビクッ"となる。



「どうしてそんなこと言うんだよ!なぁ?」


「……だって……だって……」



涙がポタポタ落ちていく。



「俺は…雪と別れたくないよ?」


「でも……」


「なぁ?雪?俺の話し聞いて?」



いやだ…。


私は首を左右に振った。



「いいから聞いて?」



聞きたくないよ。


昨日、何があったかなんて。