「雪?」
悠翔さんが私の顔を覗き込むように見た。
「ゴメンな……」
悠翔さんはそう言うと、私の手をギュッと握ってきた。
体が"ビクッ"と小さく跳ねた。
我慢してた涙が一気にあふれ出す。
止まらない涙。
「……どうして……謝る…の?」
「雪に辛い思いをさせたから」
握っていた手に更に力が入る。
「昨日のこと気になってんだろ?」
「………」
「全部、話すよ」
いや……。
聞きたくない…。
何も聞きたくない…。
怖い。
全部、話した後に「別れよう」とか言われるかもしれない。
だったら……。
私から…………。