携帯をポケットにしまった時、悠翔さんに手を握られたまま引っ張られてベッドに倒れ込んだ。
「キャ!」
私と悠翔さんの間に聖夜と紗雪。
「雪って、昔から隙だらけだよな。さっきも油断してたろ?」
悠翔さんがクスッと笑った。
顔が赤くなってドキドキしてる。
「ま、そういうとこが可愛いんだけどな」
と、言って、昔と変わらず私のホッペをつついてきた。
「や、やだ!」
恥ずかしくて思わず悠翔さんから目を逸らした。
悠翔さんの長い腕が、私たちを包み込んでくれる。
「雪、こっち見て?」
「ん?」
私が悠翔さんの顔に視線を戻した時――。
"チュッ"
って、軽く唇にキスしてきた。
ますます顔が赤くなってるのがわかるくらい熱くなってる。
でもこの平凡な朝が凄く幸せに感じるんだ。