「雪?遅くなってゴメンな」



車から降りてきた悠翔さん。



「悠翔さん!」



私は悠翔さんの傍に駆け寄った。



「雪ちゃん?誰?」



神谷先生の言葉に悠翔さんが1歩1歩近づく。



「雪の旦那だけど?」


「旦那!?マジで結婚してたんだ」


「雪がいろいろとお世話になったみたいで」



悠翔さんの低い声が聞こえる。


怒ってる時の声だ。


神谷先生より頭ひとつ分くらい背の高い悠翔さん。



「雪?車乗ってて?聖夜と紗雪がいるから」


「うん」



私は車に乗った。


後ろでは聖夜と紗雪がチャイルドシートに座ってる。


紗雪は寝てるけど、聖夜は私が車に乗ったら「ママ~」って笑顔を見せてくれた。


外では悠翔さんと神谷先生が話をしてるのが見えた。