今一度、今自分のいる部屋を見渡してみる。
三秒も経たずに止めた。
そんなに目を凝らすほど、この部屋に物はありやしない。
完璧な立方体のこの部屋で、僕の座るこのパイプ造りのベッドから見て、正面に頑丈そうな扉がある。
その扉の部屋側にはノブさえ無く、きっと外からしか開けられない造りになっているのだろう。
試しに押したり、小さな隙間に指を引っ掛けて引いたり、叩いたりしてみたが、どうやら外の景色を見させてくれるつもりは全く無いようだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…