方程式を書き出して、あたしは言う。

どういうふうに食べてほしい?

関数のグラフを書きながら、あなたは言う。

お前は?

あたしはあなたの方を見ずに即答する。

食べられるのはあなただよ。

あなたは手を止めずに言った。

馬鹿言うな。俺の方がお前を愛してる。

あたしは苦笑した。

愛してるから食べるのよね。

あなたも苦笑した。

分かってるじゃん。流石俺の彼女。

あたしはxの値を定めて、言う。
ねぇ、何処から食べてほしい?

あなたは答える。

お前は?

あたしはあなたの顔を見て、くすりと笑った。

禅問答みたいね。

あなたもあたしを見て笑った。

食欲には果てがないんだ。

あたしは問う。

あなたの血はどんな味なの?