次の日、どんなに夜遅くても朝は普段通り起こされる。


ミ゙ィ゙ミ゙ミ゙ミ゙ミ゙ィ゙ィ゙


「うわぁ!?」


耳元で鳴り響く蝉の音に、焦りと驚きで跳び起きた。


「うわっ!わぁぁ!!」


目を開けると顔のすぐ横に何よりも嫌いな蝉…。


それを持ってニヤニヤしているお母さん…。


「なっ、なななに?」


「え?そこにいたから」


焦りまくっているあたしにをよそに、笑顔のお母さん。


「いいいても連れてこなくていいから!」


目一杯、お母さんの手の中にいるそいつから離れる。


だけどそんな抵抗も虚しく、ゆっくりそいつを近づけるお母さん。


「だってあんた、何回起こしても起きないんだもん」


「ちょ、ちょっ、ちょぉぉぉ!もぉ起きたから!大丈夫だからぁ!!」


雄叫びに近い言葉を発しながら、また目の前にいる奴から逃げようともがく。