センサーに反応だっ!
慌てて、艦の速度を落としてモニターで信号を確認する。
比較的近いぞ!
向かって左から右下方向にゆっくり移動している。
艦の出力5%で前進
チャミリ機とは50㎞を切った。
「エレナ!チャミリさんを見つけた!」
「本当に!チャミリさん生きてるの?」
「…わからないよ…でも、たぶん大丈夫さ…」
チャミリ機と10㎞まで近づいた。
機体の移動に合わせて、後方から追う形にするために、方向修正。
いた!
距離2千㍍10時の方向
「もう少しだ。宇宙空間なら1㎞以内で、認識信号に生体反応も出るんだ!」
「あと少し…」
「キターーー!!」
「!…?…」
いきなりのハグ&キス!
しかも嵐のようなキスが降ってますけど…
チャミリさんが生きてる
やっとしっかり見えた機体はすごい状態で、コクピットのシールドにもヒビが入って…
「エレナ、これから機体の回収作業をするから、ちょっと離れてくれる?」
「あ、ご、ごめんなさい!つい、嬉しくって!」
やっぱり子犬だな。決定というのはこの胸にしまっておこう。