ここはルフェンダ。
闇に支配された世界。
今日も光を得るために旅立つ者がいた。
「レイ!俺こんなに御守りもらっちまったぜ!お前はくれないのか?」
「バカね。私も一緒に行くのにどうしてあげるのよ。」
ガハハと笑う、これから先の相棒にため息しかでない。
私は、レイ・クオーナ。
12才でこの村、クオーナ村にやってきた。
何で村と同じ名前か?
親がいない私は、この村の村長、クオーナさんに育てられたから。
「レイは相変わらず冷たいな。これからは二人旅なんだぜ?仲良くやろうや。」
そして、コイツ。
黒髪に短髪。
鋭い瞳に、通った鼻筋、薄い唇。
常に勝ち気な男。
ギッシュ・クオーナ。
そう、ギッシュも私と同じ孤児。
「ええ、そうね。仲良くやりましょう?だから早く馬車に荷物を積んで。」