パンッ!

レイの金髪が幾本かハラリと落ちる。
その向こう側でニヤリと笑う白髪のスナイパー。


―…あいつ。


「レイ!!」

黒髪が駆け寄ってくる。
いつになく焦った表情のギッシュが、レイの肩を抱く。

「大丈夫よ。かすっただけ。」



眉を下げて、私を見つめる瞳…





どうして?



なぜ?



なぜ貴方は…



「本当に大丈夫よ。援護するわ。早く戻って!!」


解った、と呟いて再び駆け出す黒髪。

未だに自分の中に残る、いくつかのわだかまりをぬぐい去るように
私はボーガンを構える。


―…さっきの銃弾。

確実に私を仕留めるために撃たれた。


「そっちがその気なら、私も遠慮なんてしないわよ。」