まず始めに私たちは荷物を置くために、各自の部屋に向かった。



うわっ
すごい……



うちの割り当てられた部屋はかなり広い和室。
その上、部屋の外には露天風呂が付いており最高の雪景色が一望できる。


まさか生徒一人のためにこんな広い部屋を用意してくれるとは思っていなかったため、暫く入口で部屋の中をまじまじと眺めていると部屋の端にウチの物ではない荷物が置いてあることに気付いた。


あれ?

ウチって一人でこの部屋を使うんだよね……?



ひとまず自分の荷物を部屋の片隅に置いて、ゥチの荷物ではない荷物をどうしようか…と考えた結果


よしっ真さんに預かってもらおう!


そう思って部屋を後にした

……

ゥチが真の所へ向かっている間に

黒い影がゥチの部屋に入っていったことを


この時はまだ誰も知らなかった。



ゥチが真さんと一緒に部屋に戻ってきた時にはゥチの鞄しか部屋に存在していなかった。