「戻ろうか・・・」
そうつぶやいてあたしは立ち上がった。

あたしはゆっくり歩いた。ただ前を見て、何も考えず・・・

途中コンビニによって雑誌を買ったり、スーパーに立ち寄ったり家に帰りたくなかったから時間をつぶした。

その間もあたしの携帯はなりっぱなしだった。

外はもう暗くなり、駅前の時計はもう6:30をさしていた。

「今から帰るから・・・」
家にそう電話をすると
「心配したんだから・・・」
退院して家に戻ったお母さんが泣きながらそう言った。


重い足取りで家に向かった。正直言って、悲しいお母さんの顔を見たくなかった。

あたしの家の前に誰かが立っていた。

暗くてはっきり見えないけど、お母さんでもお父さんでもなかった。あたしが家にちかずくと、その人が誰か分かった.