「たまにはかっこいいこというじゃん!」

「なんだよそれ」

汗を拭きながら笑う健。

「もしかして、好きな人いるの?」

あたしはからかうように健に言う。

「俺は、初恋からずーっとそいつのこと思ってるから」

健の言葉に、あたしはドキッとした。

健の初恋で、今でも好きな人が気になった。

だって、あたしの初恋は健だったから・・・

「もしかして、綾乃でしょ?」

「はぃ?」

あたしには分かる。絶対ってわけじゃないけど・・・