倒れたのは……



ウェンディ。



ライルは仲間を殺すのに、躊躇いなどなかった。



そんな自分が憎い。



研ぎ澄まされたライルの五感がリリーと自分以外の者の気配を感じる。



「誰だ!」



「ほう…さすが若干17歳にしてその地位に上り詰めただけはあるな。」



ライル達の悲しい戦いを傍観していたのは、リバー司令官。



「愚かな者よ。信憑性のない話に惑わされ、仲間を裏切り殺されるなど。


だがしかし、アローンズが死んだのはうちの国にはかなりの収穫だな。」



血を流すウェンディに触れる汚い指。



流石のライルも冷静さを失った。