「何を言っておる。
組の者、夫婦も
最初は皆、他人であろう問題はあるまい。」



畜生、そう来たか…。


あたしが更に、申し立てようとした時
会長が先に口を開いた。



「ワシの決定が
そんなに不服なのか?
これは、先代組長の
遺言でもあるが…」



「いえ、とんでも
ございません…。」



そして一一
この日から、あたしと
許婚候補との奇妙な
共同生活が始まった。