面子も揃い、挨拶を
しようと立ち上がると
慈郎が先に口を開いた。


「お集まりの皆様
本日は、朱雀組の組長
夕陽様の為に足を
お運び頂き誠に
ありがとうございます。」


「本日は、亡き先代の組長と奥様のご命日でもございますが、嘸(さぞ)かし、お二人も喜ばれている事と思います。」



一体、慈郎は何を
言ってるのかサッパリ…

慈郎を止めようと
小さく声を掛けるが
優しく手で制止された。


「それでは、只今より
夕陽様の許婚候補者を
発表を致します。」