一瞬、世界が止まったような気がした。




「…おやすみ」


そう言った愁は、ベッドに静かに乗って、規則正しく寝息を立てた。




「……おやすみ」


それに応えるように小さく呟けば、愁は寝返りを打つ。



──・・・ごめん。
ずっと一緒にいたのに、愁の気持ち、気付かなかった。




でもさ、

「ごめん……」





ごめん、な。