──・・・ピッ…、ピッ…
まただ。
あの音がする。
画面には大きな数字。
波打つ数本の線。
目を開けたいのに、ひどい頭痛に魘されて目を開けられない。
体の節々が痛い。
「…………」
痛みをこらえて目を開けると、いつもの病室……、ではなかった。
共同の病室、自分のベッドの周りを囲んでいた、あの色褪せたカーテンがない。
その代わり、目の前にあるのは小さなテレビ。
ベッドもちゃんと柵がある。
隣の小さな机には花が飾られている。
カーテンは茶。
窓は前より大きい。
そして鼻にはチューブが通っている。
ここはどこ?