≪ガチャッ≫
え…?
今、先生、鍵閉めたよね??
ナニ??
なんで!?
もしかして、今から説教するから私が逃げないようにするため!?
ヤダヤダ!!
怖い…
≪ギュぅ~ッッ!!≫
何…?
もしかして私、先生に抱きしめられてる!?
『…心配したんですよ!?!?バカ!!』
いつもの先生からは想像できない、とっても不安そうな声。
あぁ…そんなに心配かけさせちゃったんだ――――
なぜだか、先生が愛おしく感じた。
「ごめんなさい…」
『無事だったから良かったけど…楓に…もしもの事があったら…って、すっごく不安だった。お願いだから、心配をかけさせないでください!!』
「ごめんなさい…気をつけます…」
先生が…あんなに強気な先生が、こんなにも弱気になってるなんて……
私は、先生が仕えるお嬢様失格だ…
そう考えると、涙が出てきた。
「ひッ…ヒック…う゛……ごめ゛んなざいぃ゛…」
『泣かなくっても、大丈夫ですよ?私は怒ってませんし…』
「でも…ヒック…わたしは…先生が仕えるお嬢様な゛んて…しッ…失格ですぅ゛…」
『なんでそうなるんですか?』