「“お好み焼き屋たいちゃん”?」



見えたのは大きな看板のあるお店だった。



「なんか『じゃり○子チエ』みたいな店だわ」



うん。ちょうどあのお店に似たような雰囲気が漂ってくるわ。



というかたいちゃん?



なんかネーミングセンス微妙じゃない?



なんかたい焼きみたいだわ。



「まあでもお好み焼き屋ねぇ〜。……ッフ。久しぶりに関西人の血が騒ぐわね」



入ってみよう。



このお好み焼き、試してやろうじゃないの!



そう思う前にもう直感で歩いていた。



風邪の事はもう完璧に忘れている。