【確かに・・・・面は割れてるが・・・・でも・・・・】

「今、人為削減に社内は走ってるのよ。 こんなの見られたらいいカモでしょうが。
 うちは あなたが 仕事のできる人だから引っかかってもらうと困るのよ。
 わからないの?私の気持ち。」

【わかりたいとは思わないが・・・・】

「わかりました。書いて出せばいいんですね。出します。」

「穏便に済ましてもらえるようにちゃんと 文面考えないさいよ。」

「はいはい。」

始末書の雛形をもって 別室を出ると、ヨシキが笑って立っていた。

「なにがおかしいんだよ。」

「始末書になんて書くんだ? 私が 大出旬の婚約者ですって書くか?」

「そんなことかかないです。 自分で個人情報漏洩してどうするよ。
 それより 課長ったら 信じなかったよ。馬鹿な冗談言うなって
 一蹴されたし・・・・」

「知らなかった? 彼女 大出俊の隠れファンなんだぜ。」

「えっ・・・・・うそ・・・・・」

「マジを強調してたら 今頃殺されていたかもな。」

「そういう 情報をなんで 教えてくれないかなぁ~」

「えっ?だって これだって 個人情報だろ?」

「親友が殺されても?」

「親友かぁ~・・・なんか 寂しい響きだなぁ~~ 俺
 マジで 浅香のこと好きだったんだぜ。」

「それ言うなって。あたしも 胸が痛いからさ・・・」

「心にもない。」

廊下で立ち話。

声が聞こえたのか・・・・課長が迷惑そうな顔をして出てきた。

眉間にしわ・・・・鼻眼鏡は・・・・彼女の十八番だ・・・

これで ジャスト50ちょうど・・・・いやぁ~・・・・多少若く見えても

大出旬君のパートナーにはなれないでしょう・・・・・