翌日の朝刊は・・・・

言うまでもなく　大見出しは・・・・「大出旬　聴衆に紛れた　婚約者紹介！」

「大出旬！婚約者は　この視聴者の中に！！」「僕の婚約者です！！えっ？どこ？」

なんという　センセイショナルな見出し???

しかも・・・おい？ばれてるんじゃねぇ？？？と言いたくなるくらい
　

どの見出し写真の中にも　私の姿・・・・・・

でも・・・確かに　見事なほどに　当事者探ししてるよ・・・私も女優になれるかも？

・・・・・って・・・でも・・・

いきなり　朝　上司に呼ばれました。

「浅香さんちょっと・・・・・」

びくびくしながら　別室へ・・・・

案の定・・・・数社分の朝刊が・・・・・

「仕事をさぼって　大出　旬のおっかけ？？？それとも　彼が　プロポーズした
　恋人って・・・浅香さんなの？」

「は・・・・あの・・・・」

「どっちなの？追っかけするためなら　問題だよね。」

「婚約なら・・・問題じゃないんですか？」

私の返事に　今度は上司が　固まった。

「えっ・・・・・・今・・・・なんて・・・・」

「あ・・・・あの、企業は個人情報の保護はしてくれるんですよね！！」

「え・・・・・そ・・・それは　そうだけど・・・まさか・・・」

「はい！！その　まさかです。」

「浅香さん　始末書逃れに　馬鹿な冗談は辞めようね。」

上司が笑いをこらえて　私に言った。

【そうだよね・・・私も　たぐいまれなる　冗談だと思うよ。】

「午後までに　仕事をさぼっていた事を　上層部にあげないといけないから
　これ　書いてね。」

「待ってください。　そりゃ・・・たしかに　自己都合で　いきなり休んだのは
　まずかったかもしれないですよ・・・でも、追っかけしようがしまいが
　本人の自由じゃありませんか？」

「あなたね・・・昨日は　上層部と大事な会議があったでしょ？
それを　体調不良を理由に休んでおいて・・・こんなに正々堂々
朝刊の紙面飾って・・・・まずいとおもわない？」