意味もなく水溜まりを
蹴っ飛ばした黄色いサンダル
輝く飛沫は無限の太陽
何でもないかのように
「さて帰ろう」って
あたしの手を引いた貴方
水溜まり
空き缶
ラップの芯
何でもないモノを
「好きだ」って笑う貴方
灼熱のアスファルト
水溜まり上がりのサンダル
浮かぶ足跡の横を歩く
何でもないこの時間
ねえ、何となあく、
貴方が好きです
【でも、この気持ちは
「なんとなく」本気だよ】
「またやってんの?」
「だって俺水溜り好きだもん」
「あーあー、足べちゃべちゃ」
「すぐ乾くよ、夏だし」
「そんな問題じゃないよ」
「それより見て、足跡ついてる」
子供みたいな彼氏。
ちょっとチャラいのもいいよね。