「ごめん…、美香子…。」






美香子は目にいれていた力を抜き、代わりに目を驚くほど大きくした。







「修二を傷つけて、美香子まで傷つけるなんて…っ!!私、ホント最低だ…っ。」









私は美香子から離れ、力無く座りこんだ。
本当に最低だった。修二に甘え、美香子を裏切って…。なのに、今の自分は、まだ先生を求めてる。私に先生を求める資格なんてないのに…。










膝に涙が落ちる。自分が情けなくて、涙が止まらない。











「恭子は…、工藤くんのこと好きなの…??」













「うん、好き。」












美香子はふっと笑った。誰かに好きだと伝ぇたのは、初めてだった。それまでは、本当に自分が先生を好きなのかすら、自信がなくて、認められなかった。









でも、今なら自信を持って言える。私は先生が好きなんだ。