「はあっ…、はあっ……!!」










「殴っていいよ。」









私ははたかれたことで美香子と空いてしまった距離をつめた。美香子は涙で濡れた目を見開いて、一歩ずつ後ろへさがる。








「ば、ばかでしょ、あんたっ!!」










一歩…、











「殴ってくれ、なんて……っ!!」










一歩……、











「意味…分かんない……っ!!」








美香子は屋上フェンスに背中をうった。これ以上下がれないと思った美香子は、鋭い目をこちらに向け、私をにらんだ。