「恋でしょ。」







「そ、そうなの??」












「だって、もやもやすんでしょ??目も合わせらんないんでしょ??恋じゃん。相手のこと思いすぎて身体が戸惑ってんのよぉ。」









美香子は自分の身体を抱きしめながら、身体をよじる。私はその行動に半ば呆れて、ｼﾞｭｰｽを飲んだ。









やっぱりはたから見たら、恋なのかもしれない。












でも、自分としては、恋に括ってしまっていいのか、疑問なんだ。













違う気がする……。













「あんた、今までどんな恋愛してきたわけっ??これがﾎﾝﾄに人を好きになったときの行動なのっ!!私の経験、信じなさいよ。」








「そう…なの??」










「じゃあ、工藤くん、もらっていい??」










「あ、それはﾀﾞﾒっ!!!!」





私は慌てて口を塞いだが、出てしまった言葉はもう取り戻せない。
美香子は、してやったり、な顔をして私を見た。










「ほら、それが本音。恭子、素直になんなよ。大切なもの、なくなってからじゃ遅いんだからね。」













その美香子の言葉がやけに心に残った。