龍「久しぶりだな」



「久しぶり」




龍也は私をどんな目で見てるんだろう



そんな考えしか出てこない








龍「………なぁ空お前こっちに入らねーか?」



「!!…嫌だ……嫌だ!!
だってそっちは!!」



龍「お前の嫌いな人殺しをしなきゃならねーからか?
ふざけるな本部のほうがもっと最悪じゃねーか
それにお前はもう

















人殺しだろ」



ドクンと心臓が跳ね上がるのが聞こえた




「違う………それは真実じゃない」




そう真実は違う



真実はもっと悲しいよ



涙なんて枯れた筈なのに



泣くな





私は泣く資格なんてない





龍「………まぁお前がそう言うならそうなんだろーな」





私は半ば自嘲気味に笑う




龍「お前って不思議だよ
死を恐れてない
だいたいの奴らは目が死んで感情なんてないのに
お前は純粋な心をもってる」




「純粋……そんなの…とっくの昔に捨てたよ」




そう





まだ何も知らなかったあの頃






「龍也…私は例えどんな闇があろうと負ける気はない
でももし命を落とすことになったら
それは負けではなく恥だ」




龍「なんか矛盾してないか」





「…クス
それを言ったら終わりだよ!!」





最後に笑った私を驚いた顔で見る龍也を背に私は中庭まででると携帯を取り出しメモリーから本部を探し電話をかける








「もしもし」