薄暗かった室内には、誰もいないと思っていたら、そんなことはなかったらしい。

声をかけてきたひとつ下の後輩は、ちょっとびっくりするぐらいの美少女だ。
去年の9月、少し遅れて柳が入部してきたときは部内が一挙にざわめいたのを、俺は良く覚えてる。

けれど、まぁ。少し、ざっくばらんとしすぎている嫌いはあるけれど。
おとなしい女の子よりかは話しやすいから、特に問題はない。

柳は部室のテーブルの上に、思いっきりお店広げしていた自分の荷物を手前に無理やり寄せ集めて、テーブルを綺麗に見せかける。


「……部室、綺麗に使えよ」

「はーい。あ、そだ!秋葉先輩。コンクールに出す写真、決めたの?」