とーこちゃんは元の場所に戻って、机の上に広がっていた書類を片付け始めたから、なんとなく俺も立ち上がった。
けれどふと、俺は準備室を出ようとした足を止めて、質問を投げかけた。
答えが返ってくるかどうかは、分からなかったのだけれど。
「先生、俺、昔先生と会ったことって、ある?」
「――――うん、あるよ」
片づけをしながら、意外なほどあっさりととーこちゃんは言って。
けれど、とーこちゃんは、それ以上はやっぱり教えてはくれなかった。
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