とーこちゃんからの連絡が来ることもなく、俺から連絡を取ることもなく。

それでも季節は巡っていって。


寒い冬、外を歩くたびに思う。
隣に先生がいてくれたらって。

夜、布団が冷たいなと感じると、あの最後に眠った暖かな、光に包まれた先生の部屋のベッドを思い出した。


推薦ではいけなくなってしまったけれど、俺は着実に勉強をこなしていった。
たまにイラついて煙草に手が伸びそうになるときもあるけど、そんなときはとーこちゃんの笑顔を思い出せば、我慢できる気がした。

小さな夢も生まれた。そのためにもがんばろうと、思う。