「お前と、とーこらしい写真だったな」
朋兄が家に戻ってきて、一言目がそれだった。
どういう意味?と視線で問えば、朋兄はひどく優しく笑った。
「自分のことなんておいといて、お互いの存在をどこまでもきれいだって思いたがる。
依存してそれで何とか立ち続けている危うくて、堕ちていくのかと思うのに、ひどく透明な柔らかさをかもし出す」
「……なにそれ」
「そんな風に俺は思うってことだよ」
やっぱり良く意味が分からなくて、俺は頭をひねる。
朋兄は、そんな俺の頭をかき混ぜて、「とーこを連れ出してくれてありがとうな」と確かに言った。