「んなことねぇよ」


そうだ、たいしたことは知らない。

でも、俺は先生ではないとーこちゃんを少しだけど知っていて、そしてとーこちゃんが大切で。
ただ、それだけだ。


「片瀬先輩!」

「おー、柳ちゃん」

「あたしは片瀬先輩に用事があるんです!米倉先輩には用事はありませんー」


転がるようにして3年の教室に乱入してきた校内一と言ってもいい美少女にうちのクラスの視線が集中する。