「茉莉ちゃんに、
歌穂ちゃんに、
美海ちゃんに、
美幸ちゃんね!!!」



歌穂ちゃん。



男子に名前で呼ばれたのは
初めてかもしれない。



そんな事を思ってたら
茉莉と美海と建君と翔太君が
席を立ち、場所を
交換した。



「よろしくね、歌穂ちゃん」



いかにもチャラい…
ううん、建があたしの
肩を抱き寄せ言う。



…何、この人。



そんな事しか
思わなかった。



向かい側の
茉莉と美海を見ると



「ねぇ、真樹くん
どれ歌う?」



「龍くん、
何か歌お?」



茉莉と美海が積極的に
話していた。



ってか、軽く抱き合ってない?



「歌穂ちゃん、
何か歌おうよ」



―――――――――――
―――――――――…



それぞれ2人で歌った。



「あたしちょっと
トイレ行くね。
歌穂一緒に行こ?」



茉莉が言う。



「あ、うん」