「いいなぁ―…」
薪が机の下でしゃがんで青夢を上に見つめる
「なにが?」
「メロンソーダ。」
薪が青夢の飲んでいるメロンソーダを指差す
「ええぇ―…」
青夢はすんごい嫌そうな顔をした
「いいぢゃん。くれよ!」
薪が粘る
「一口だけやで?」
「おうッ♪」
青夢からメロンソーダを取ると薪が飲もうとする
「あぁ―…!」
薪が夕美を見つめる
「ごめんね、夕美も飲んでいいよ!」
薪が無理矢理にも夕美にメロンソーダを渡す
「てゆうかソレ俺のやしっ!?」
「いいぢゃん」
俺は全く空気が読めなかった
夕美は両手を左右に降った
「えっ!いいよ。あたしは」
「いいって!飲め!!」
薪は何がしたいんだよ?
「だって―…」
夕美が困った顔をすると青夢が優しく微笑んだ
「飲んでよ」
「じゃ、じゃあ―…いただきます。」
夕美がメロンソーダの口元に唇を軽くのせた。
ごくんっ―
っという威勢のいい音が俺の耳に響いた。
『懐かしい味』かぁ―…
まず俺には『懐かしい』って言葉は似合わないんだろうなぁ…
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