「自己中かもしんないけどさ――…」



どきん―――…

どきん―――…




「ずっと一緒に居てくんねぇ?」







胸が高鳴り出す。


顔が赤くなるのが分かる。


俺の前髪の隙間から見える薪の顔



林檎のように頬を赤く染める



「自己中でもいいぢゃん」




薪は眉を下げて俺に抱きつく








薪の温もりが俺を優しく包みこむ





「好きかもしんない」

「好きなんだよ、きっと」








「薪、いつから俺のことが好きだった?」



「初めて会ったとき」




「初めてって――、八歳のときぢゃん!!」




「一目惚れみたいな…。七年間の片思いだった」

え―――――


「辛かったよ。色んな女連れてくるばかりにあたし泣いてた」