「姉御ー!プリン買ってきたっすよー!」



「…。」



「アレ、姉御?」





池田智志があたしの肩をたたいた。




「えっ…」





振り向いたあたしの目には
涙が流れていたんだろう。





「あっ、姉御!?泣いてんの!?オレのせい!?いや、どう考えてもオレのせいだよな!ごっ、ごめん!ほんっとごめん!」





池田智志はマジで
あたしのことを心配してた。



あはは…
嬉し涙なのにさ!





「あーっ!池田!何泣かせてるんだよ!」



「シマーっ!どうしよう!」





シマウマ先輩…





「マキちゃん、大丈夫?」





たまってた負の感情が
全部外に出れたみたい。



あたしはシマウマにむかって
歯をみせて笑って、
池田智志が買ってきたプリンにがっついた。



プリンはおいしかった。





このあと、
池田智志が泣きながら謝ってくれたのは、
ここだけの話。