「姉御ー、コレそこのダンボールにしまっといてくんねー?」





彼は確か、石井先輩。

どうやらあたしは
人の名前を覚えるのが苦手らしい。



「あっ、はい!」



「サンキュー。」





池田智志は使えないけど、
石井先輩だったら…





「あのっ!」



「ん?」



「島田先輩って、綾香先輩のこと好きなんですか?」



「…ん、なに?シマが気になんの?」



「いやっ!別にそういうワケじゃ…」



「照れなくていいって、シマは意外にモテるからなー。」



「モテっ…!?」



「ま、斎藤さんがいるから誰も手えださねーけどなー。」



「付き合ってんすか!?」



「まさか。」



「じゃあ何なんすかあの二人は!」



「姉御わかりやすいな、おい(笑)」



「ち、違いますから!」



「うんうん、わかってるって。オレも詳しくは知らんが、おそらく…」



「おそらく?」





「シマは恋に興味がないだろう。」