「…………帰るぞ」


身体へ掛けているシーツを捲くると
服をパサッと私の肩へ放り投げる龍也さん。


「………ダメだよ。私…帰れない…」


「………ふぅん」


首を左右に振って否定をすると
龍也さんはじっと私を見つめ
シーツを身体へ捲くとそのまま
軽々しく私を抱き上げた。


「きゃっ?な、何するの?!私、帰らないって言ってるのにっ」


「……黙ってろ」


低いトーンの声でそう呟くと
足速に部屋を出て行き
外に停めてある車へと座らされた。