冷蔵庫からヒエピタとミネラルウォーターを持って二階に戻る。


アレルギーみたなものって言っても熱はあるわけだし。


付けといても別に支障はないでしょ?


でもあの先生がヒエピタする姿なんて


きっとあたししか知らないんだろうな。


・・・写メでも撮っておこうか・・



部屋に戻ると先生は寝ていて

取り敢えずヒエピタをおでこに貼る。


一瞬顔をしかめたけど起きることはなかった。

「ぷっ」

その姿はもういつもの黒崎裕也じゃない。


普通の男の人だった。



結構整った顔。

長い睫毛。

寝顔もまぁまぁじゃない。


別に興味はないけど。


さてと、これからどうしようかと考えて
ふと机を見ると、一枚の写真立てに目が入った。


足が勝手に机の方を向いてしまう。


あの冷血人間が一体誰の写真を大事に飾ってるのか興味があった。


だけど

その写真にいたのは

笑顔いっぱいの男の子とこれは・・お母さん?

にしては若いような気が。