それだけ言うと先生はあたし達の横を過ぎて行ってしまった。
えぇえぇ、関係ないですよね。
あなたのような人には。
だけど
あたし一応あなたの学校の生徒なんだけど?
生徒が困ってるのに見過ごすって
何処捜してもアイツくらいじゃない?
「行っちゃったね・・場所変える?」
「・・・」
なんかだんだん腹立ってきた。
いやいや
そんな昨日のあの態度見たら分かるけど。
でもさ!
ちょっといくらなんでもあれは薄情過ぎるんじゃないの?
心閉ざした・・って
いくらなんでも閉ざしすぎじゃないの?
「ねぇ聞いてるの?」
「はぁ?」
うるさいっつーの。
あたしが今真剣に考えてるっていうのに。
「はなちゃ」
「うるさい」
「え?」
もう限界!!
「だからうざいって言ってん、の!!」
最後の言葉と同時にヤツの急所に一発蹴りを入れてやる。
「いっ!!」
股間を両手で抑えたヤツを見下ろして
ふん、ざまーみろ。
「女の子、あんまりナメない方がいいよ?」
「ちょ、花ちゃん?」
「じゃあね」
塚本に笑いかけて再び家へと歩き出した。