その日の夜。


食器の片付けの手伝いをしていると、
ママが少し困った顔をしながらあたしに謝ってきた。



「何が?」



もちろん、ママがなんで謝っているのか
分からないから聞いてみると



「先生との・・その・・」



あぁ、そのこと・・・


「本当だよ。まさかあんな人と
一緒に暮らすことになるなんてね・・」


「でも想が言ったの。
一緒に住むなら絶対に黒崎先生がいいって」

「どうして?」

「いつも俺に正直だから・・だそうよ?」

正直?

「イヤなことはイヤってはっきり言うんですって」


まぁあの先生なら言いそうだよね


「学校でも想に対してゴマすってる先生が多いのに、
黒崎先生はいつも本当の気持をぶつけてくるって」

「へぇ~」

「それにこれはママの意見だけど。
黒崎先生、想程ではないけどカッコいいじゃない?」


今度は惚気ですか・・


だけどそれもまた事実。


実際黒崎先生はモテる。