「おっす、おはよう!!」


翌日。


台風はどうやら南の方へ逸れて行き、

今朝は昨日の天気が嘘みたいな晴天に変わっていて。



「あぁ。おはよ」


こんなに天気がいいのに。

あたしはちっとも元気じゃない。


「あれ、寝不足かよ?昨日台風凄かったもんな?停電になったしよ」

「あぁ、そう」

「心配でお前んとこ行こうとしたんだけど。さすがに危なくて止めたよ」



そうよ、普通はそれが正解。

雨が酷くて

風が強くて

おまけに停電になったら


普通は家にいるものじゃない?


それなのに

あの男は・・


「聞いてる?ってかお前、すっごいクマできてるけど。
寝不足?」


「まぁね」


本当はまぇねで済ませられるものじゃなかった。



次はいつ雷がくるのか

怖くて眠れやしなかったもの。


おかげで超がつくほどあたしは寝不足。


「まぁねって、お前顔ボロボロ・・
せっかく親父さんから貰った顔が台無しだぜ?」


お前はカウンセラーかよって

突っ込んでやりたい。


「お前は顔だけが取り柄なんだから」

ちょっと待って。


それは聞き捨てならないって。


「顔だけってどういう事」