万が一空き巣と同じ方法で家の玄関を開けたなら


問答無用で警察に突き出すんだから。



「鍵は昨日の帰りに預かっていた。」


常識的に開けたんだ。

なんだ、残念。


「とにかく懐中電灯は何処にある?」


ここはあたしの家なのに。

なんで仕切られないといけないわけ?


「・・リビングの棚の中です」


だけどこの暗さじゃ、何処に何があるのかも分からない。


「そうか」


それしか返って来ない答え。

その代わりに


シュッ!!


一つのオレンジ色の小さな明かりが暗闇を照らす。


そのおかげで明かりを通して先生の顔がなんとか見える。


良かった。

どんなに大嫌いなヤツでも一緒にいるだけで寂しさや怖さがなくなる。



だけど安心したのもつかの間


「風呂に入ってたのか」