椅子に座り長い脚を組んで

あたしをまっすぐ見る。




冷たい視線。

まるで

何もかも諦めたような


誰も信用していないような

悲しそうな顔。



だけど、そんなのあたしには関係ない。

いくらパパに頼まれたとはいえ


「私、賛成したわけじゃありませんから」


これがあたしの本音。


「俺に言うな。この生活を決めたのは理事長代理だ」

こっちが一緒に暮らすのも迷惑

なんていうような言い方。


「先に承諾したのは自分のくせに」

「あぁするしかなかっただろ?
そんなくだらない事を態々言いに来たのか?」

そうですけど、それが何か!?


かなり腹が立つ!!


こんな奴と一緒に暮らすなんてこと、

あたしには死んでも無理。

だから

「・・やっぱり一緒には暮らせないんで。
先生は違う場所を探して下さい。
パパとママにはうまく言っておきますから。」

少し睨んでそう言ってやった。


「つまり一緒に住んでると嘘をつくのか?」

先生の睨みがさっきよりも強くなる。


「そうです。その方がいいでしょう?あたしも先生も」


こんなヤツと住むなら宇宙人と住んだ方がまだマシだ。


「お前は親に平気で嘘が付けるんだな。まぁいい。
お前の好きにしろ」



そのどうでもいいような態度にさらに怒りが込み上がってくる。