「聞きましたよ、青山先生。
お見合い相手の方うまくいってるみたいですね~」
今日最後の授業を終えて職員室に入ると
同期の近藤先生が興味津々な顔で近付いてきた。
「まだ正式にお付き合いしてるわけではないんですけどね」
そう答えると席についてノートパソコンを開く。
「でもあんなに嫌がっていたのに、よくお見合い受けましたよね」
「そう・・ですね」
だって仕方ないじゃない
校長に土下座までされたら
やるしかないでしょ??
「てか近藤先生何でそれ知ってるんですか?」
あたしの質問ににこりと笑うと
「さっき校長先生が笑顔で来たんですよ。
相当嬉しかったんだと思いますよ」
あの校長。
まだ正式に答え出してないっていうのに。
勝手にペラペラ喋るんだから!!
「でも青山先生綺麗だし、皆不思議に思ってたんですよ?
誰ともお付き合いしてないって聞いたし」
後ろから急に声が聞こえて振り返ると
6つ上の佐野先生が椅子をあたしの方へ近づけて笑顔で話す。
「それはご心配おかけしました」